概要
サメ研究の最前線で起きている驚天動地のエピソードの数々を徹底公開!
古往今来のサメ々を深く熱く追い続けて見えてきた、計り知れない彼らの生態。
サメの祖先はカラダ中にトゲが生えていた???
サメにとって尾ビレは不便???
共食いする赤ちゃんザメ???
サメに人生を捧げた科学者2人が語る、とっておきのサメ話。
目次
1章 サメの多様性と進化
サメは世界中に何種類いるのか?/サメの2大派閥/ジョーズはサメの変わり者?/姉妹関係?サメとエイの関係性にまつわるエピソード/サメが「生きている化石」というのは本当か?/サメの骨格はなぜ軟骨なのか?/メガマウスザメの起源を追え!/最大のサメ・最小のサメは?/メガロドンの真の顔
2章 想像を超えるサメの生態
サメの寿命はどれほどか?/なぜサメのペニスは2本あるのか?/何度でも生え変わる歯の謎/サメの尾の問題なデザイン/見えないサメを見る新技術/暗闇で発光するサメ?/遺伝子に刻まれたジンベエザメの謎/ミクロな鱗の大発見(と、ちょっとした新発見)/川に棲んでいるサメ?~オオメジロザメ出没の謎/動かぬサメの静かなる戦略/検証!メガマウスザメ伝説
3章 サメの複雑怪奇な繁殖方法
サメの奥深い繁殖方法/ジョーズの複雑な子育て方法/「赤ちゃんの共食い説」の真相/胎仔の呼吸をめぐるパラドクス/悩み多き胎仔のウンチ問題/サメはメスだけで子孫を残せるか?/サメの不倫は常識?
4章 サメとヒトの深い関係
縄文時代のサメの歯コレクター/とても大事な”サメとヒトとのソーシャルディスタンス”/研究者の調査風景~現場に出向くことの大切さ/あるサメ研究者のジレンマ~サメ研究を目指す人へ
著者対談
あとがき
主な主要参考文献と引用論文 200〜206
著者紹介
佐藤 圭一(Keiichi Sato)・冨田 武照(Taketeru Tomita)
佐藤 圭一(Keiichi Sato)
1971年生まれ。栃木県出身。博士(水産学)。1990年北海道大学入学、同大学大学院水産科学研究科・博士後期課程修了。2000年より沖縄海洋生物飼育技術センター(国営沖縄記念公園水族館)、2002年沖縄美ら海水族館勤務を経て、2013年(一財)沖縄美ら島財団総合研究センター・動物研究室長、現在は研究センター上席研究員および沖縄美ら海水族館統括責任者を兼任している。軟骨魚類の比較解剖学・分類学・繁殖生態学などを専門分野として、幅広くサメエイ類の調査研究および普及啓蒙活動を行っている。
冨田 武照(Taketeru Tomita)
1982年生まれ。神奈川県出身。博士(理学)。2011年に東京大学・理学系研究科地球惑星科学専攻・博士課程を修了後、北海道大学総合博物館、カリフォルニア大学デービス校、フロリダ州立大学沿岸海洋研究所の研究員を経て、2015年より(一財)沖縄美ら島財団 総合研究センター・動物研究室研究員。水族館管理部魚類課兼任。軟骨魚類の進化学、機能形態学が専門。