概要
それは市井の噂か真の怪異か――
上等だ。妖怪記事を足掛かりに、成り上がってやる。
日々代わり映えのない記事の執筆に飽き飽きしていた、産業情報新聞社につとめる九宝ギンコは、連日新聞社に寄せられる妖怪絡みの取材依頼の中に、見覚えのある名前を見つける。
「花園藤吉郎」。それは、とある事件で世間を騒がせた名だった。
届けられた便箋には「自殺した女中が、鬼火に化けて出る」とあり、ギンコは取材を決意する。
取材のさなか、声聞師と言われ、日下狂四郎と名乗る男と出会う。
この男、何やらただ者ではないようだが…
窮地の婦人記者・ギンコと襤褸着の切れ者・日下狂四郎が
人を惑わす事件の真相を暴き出す、明治浪漫ミステリー
装画:平沢下戸 https://x.com/hiranoji
目次
序章 投錨
第一話 鬼火
第二話 神隠し
第三話 一反木綿
第四話 鬼の三吉
著者紹介
暁烏 壱才(Akegarasu Issai)
1991年生まれ。福井県在住。恐らく懐古主義者。古いものに触れることが多くなった。時代についていけなくなりつつあるのかもしれない。「妖怪記」で第3回黒猫ミステリー賞特別賞を受賞。『日下狂四郎の奇奇怪解』と改題して作家デビュー。