概要
10年前、恋人であり、患者であった沙耶が自殺した。
心理カウンセラーである悠木文月は、最近になって、彼女の叔父が同じ方法で命を落としたことを知る。
止まったままだった時間を動かすため、文月は彼女と叔父の関係性、自殺した動機を追い始めた――。
目次
第1話 雨季の終わりを告げる妖精
第2話 探していた答え
第3話 知らないほうがよかったこと
第4話 陽炎に揺れる街
第5話 認知的不協和理論の代償
第6話 光が沈む場所
第7話 冬の太陽と闇に浮かぶ月
第8話 人を幸せにする資格
第9話 死んで当然の男
最終話 僕とみかん
著者紹介
平沼 正樹(Hiranuma Masashige)
1974年生まれ。神奈川県小田原市出身。帝京大学文学部心理学科卒業後、アニメーション製作会社スタジオ4℃へ入社。2005年にウェルツアニメーションスタジオを設立し、日本初となる3Dアニメーション『アルトとふしぎな海の森』を監督。その後、オーディオドラマレーベルを発足し『キリノセカイ』(角川文庫より小説化)、『さくらノイズ』『盗聴探偵物語』『マネーロード』などの作品をプロデュース。2019年「しねるくすり」で第6回「暮らしの小説大賞」を受賞し、『しねるくすり』(ダイスケリチャード/画 産業編集センター/刊)として上梓。他に『いきるりすく』(ダイスケリチャード/画 産業編集センター/刊)がある。
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