概要
ある夜、突然襲ってきた死への誘惑。
その危険な衝動から逃れるために、著者は四国一周自転車の旅に出る。
途中、自転車が壊れるというアクシデントに見舞われてしまう。
壊れかけた自転車を漕ぎながら旅を続けるうちに、脳裏に蘇るこれまでのつらい記憶と旅の断片。
過去と現在が交錯していく中で、著者はこれまでの自分と真正面から向き合うようになっていく。
果たして無事に完走できるのか、そして、前向きな心を取り戻すことはできるのか——
過酷だが自然豊かな四国路を舞台に、壊れかけた心の再生を綴った異色の自転車旅行記
目次
プロローグ
1 東京―松山―新居浜―四国中央
夏がはやすぎる/みんなのオアシス/ゴーライフ
2 四国中央―高松―東かがわ
絶望的トラブル/リタイアの誘惑
3 東かがわ―徳島―日和佐
めぐり合わせ/わかれ道
4 日和佐―室戸―高知
ふし穴/ばばあ!
5 高知―土佐―四万十
アフター9・11/雨の森/峠の向こう
6 四万十―足摺―宿毛
ジョンマン/急がば止まれ
7 宿毛
警戒レベル4/暗黒の時代
8 宿毛―八幡浜―双海
寄り道/やがてすべては旅になる
エピローグ
著者紹介
小林 みちたか(Michitaka Kobayashi)
1976年東京生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒。2000年朝日新聞社入社、04年退社。広告制作会社、国際NGO団体を経て、11年よりフリー。東日本大震災のボランティア活動を綴った『震災ジャンキー』(草思社)で第1回草思社文芸社W出版賞・草思社金賞を受賞。北インドのラダック地方を旅した私小説的紀行『死を喰う犬』(産業編集センター)で第1回わたしの旅ブックス新人賞を受賞。その他に、東北の太平洋沿岸部を旅した作で『第9回子どものための感動ノンフィクション』優秀作品を受賞。
広告・パブリシティ
23/10/21「東京新聞」書籍紹介