概要
今も精力的に世界を旅するベテラン旅行作家が、これまでの旅で出会った「桃源郷」を紹介。
ラオスのルアンパバーン、パキスタンのフンザ、ウズベキスタンのサマルカンド、日本の多良間島、チベットのラサ、そして著者の故郷である長野県安曇野。自分にとってそれらの地がなぜ桃源郷なのか、自らの人生を重ねながら、その理由を紡いだ珠玉の紀行エッセイ集。
旅の桃源郷は人によって違うが、そこに至るプロセスは酷似している。それぞれの桃源郷をみつけてほしい——と著者は読者に問いかける。忘れかけていた旅の魅力と力を改めて思い起こさせてくれる一冊。
目次
第一章 桃源郷には音がない——山にかこまれた小さな王国
ルアンパバーン(ラオス)/チェンマイ(タイ)/
ラーショー(ミャンマー)/フンザ(パキスタン)
第二章 小島の桃源郷——サンゴに海に小径がつづく
多良間島(日本)/宮古島(日本)/エーゲ海(ギリシャ)/
サハリン(ロシア)
第三章 水の桃源郷——湧水に出合う旅
サマルカンド(ウズベキスタン)/シルクロード(中央アジア)/
ローイクラトン(タイ)/安曇野(日本)
第四章 刻まれる歴史——翻弄される時代のなかに桃源郷
香港(中国)/タイ料理(タイ)/菁桐(台湾)/ラサ(チベット)
第五章 桃源郷で人生を忘れる
シンガポール(シンガポール)/ダラット(ベトナム)/
コックスバザール(バングラデシュ)
著者紹介
下川 裕治(Yuji Shimokawa)
1954年(昭和29)長野県生まれ。ノンフィクション、旅行作家。慶応義塾大学卒業後、新聞社勤務を経てフリーに。『12万円で世界を歩く』(朝日新聞社)でデビューし、以後、アジアを主なフィールドにバックパッカースタイルで旅を続け、次々と著作を発表している。『週末ちょっとディープな台湾旅』『週末ちょっとディープなタイ旅』(朝日新聞出版)、『旅がグンと楽になる7つの極意』(産業編集センター)、『沖縄の離島 路線バスの旅』(双葉社)など著書多数。
読者さまからの声
旅行で刺激をうけるもの。景色、歴史、食べ物、出会い。何に感動するか、何が一番自分の心を震わせるか。それが自分の人生で大事にしている価値観であり、“桃源郷”なのだと思いました。思いがけないところに桃源郷はあるのかも知れない。旅は正直な自分の気持ちに気づける。人生経験を重ねる程、旅は味わい深いものになるのだと思いました。(20代・男性)