天神さまの花いちもんめ

天神さまの花いちもんめ

嗣人

【書籍名】天神さまの花いちもんめ

【著者】嗣人

【判型】四六判

【ページ数】294ページ

【定価】本体1,800円+税

【発売日】2024年6月13日

【ISBN】978-4-86311-407-4

概要

岡崎琢磨さん(『珈琲店タレーランの事件簿』)激賞!
「どこかとぼけた神々の、人々に向ける眼差しが温かい。ずっと、こんな物語を読みたかった。」

私は天神さまこと、菅原道真。皆さまご存じのとおり、太宰府天満宮に祀られている学問の神さまである。好きな食べ物は卵かけご飯。家電製品の扱いはちょっと苦手。築五十年のオンボロ四畳半アパートで暮らしている。
この国には八百万の神々がいるが、私も含め皆、人間社会に紛れて生きている。コンビニで立ち読みをしていたり、ラーメン屋の行列に並んでいたり、公園のベンチでぐったりと休んでいたり、参拝者の願いに耳を傾けていたり…。
本書は、そんな神さまたちの何気ない日常のお話。

装画:浮雲 宇一

目次

春の章一 東風梅香
春の章二 桜花慈酒
夏の章一 暑気宝来
夏の章二 珈琲天林
秋の章一 天地神明
秋の章二 秋思御衣
冬の章一 惟賀神年
冬の章二 六花慰撫
四季の章 匂い起こせよ、梅の花

著者紹介

嗣人

熊本県荒尾市出身、福岡県在住。温泉県にある大学の文学部史学科を卒業。在学中は民俗学研究室に所属。 2010年よりWeb上で夜行堂奇譚を執筆中。妻と娘2人と暮らすサラリーマン。著作に『夜行堂奇譚』シリーズ(産業編集センター)、『四ツ山鬼談』(竹書房)など。

関連サイト https://twitter.com/yakoudoukitann

読者さまからの声

SNSで、おすすめ書籍としてこの本が紹介されていたので興味を持ち、読みました。 小説の舞台の太宰府には何回か行ったことがあるので、登場する場所や建物などに懐かしさを覚えました。 天神さま菅原道真公のドタバタした日常と、他の神々や人との交流のくだりは、「令和におわす神様も大変だなぁ」と共感していました。そして右大臣菅原道真が大宰府に左遷され、祟り神になる段は涙が止まりませんでした。人も神様も、持ちつ持たれつお互い様で生きていることが、私の心に残りました。 また太宰府天満宮に行って、天神さまにお参りしたくなりました。(30代・女性)

地下鉄の広告で知りました。 一人称の道真様。可愛い……!また試し読みてすけど、先が楽しみになってきました。 福岡を舞台にした本格的な作品は少ないので、おもしろそう!(40代・女性)

136さんの朗読で聞き始めたときからの大ファンです。 人間よりも人間らしい神様の日常を描いた物語が実に微笑ましく書籍化を心待ちにしていました。 菅原道真公が神様になるまでの物語は特に心が痛み慟哭しました。読了後もまだ心がざわざわするほどに。道真公の温かい御神徳の裏にある悲しい物語が深く心に残りました。(50代・女性)

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