概要
――この男に失望されるくらいならば、いっそ死んだ方がいい。
怪異をもたらす存在として、死後も恐れられた男・木山千景。
生前の木山は魂の色が視える才能あふれる見鬼でありながら、ひどく病弱だった。少しでも生き永らえるため妖術にすがる木山は、人と怪異の仲立ちを生業とする一族の当主・帯刀燈に弟子入りし、教えを乞う。
犬神の首の怨念、悠久の時が息づく箱庭、人を攫う滝壺の主…
帯刀の元には数々の悍ましい怪奇事件が舞い込んできた。
後世に悪名を轟かせる男の苦悩と葛藤の日々を描いた
妄執ピカレスクホラー第三弾!
イラスト:立藤 灯
目次
序/首座/老松/睦言/略取/晩蟬
著者紹介
嗣人(tuguhito)
熊本県荒尾市出身、福岡県在住。温泉県にある大学の文学部史学科を卒業。在学中は民俗学研究室に所属。2010年よりWeb上で夜行堂奇譚を執筆中。妻と娘2人と暮らす。著作に『夜行堂奇譚』『穂束栞は夜を視る』『カナエトメイ』『天神さまの花いちもんめ』(産業編集センター)、『文豪は鬼子と綴る』(竹書房)など。